その瞬間、甘くさわやかな花の香りがふわりと漂いました。韓国語の通訳をしている友人が韓国で買ってきたオソルロックの「チェジュ蘭グリーンティー」。個別包装になっているティーパックをおすそ分けしてもらって、封を開けたときのことです。
ティーパックの中には緑茶と一緒にオレンジ色のマリーゴールドの花びらが入っています。香りの正体はこの花かなと思ったのですが、友人に調べてもらったところ、済州島で栽培される蘭の香りを茶葉に含ませているようで、マリーゴールドの香りではないようです。そう言われてみると、確かに高貴な蘭の香りがします。
友人はこのお茶をソウルの明洞にあるカフェでいただいて、とても気に入ったのでそこで販売していたものを自宅用に買って来たと話していました。オソルロックは化粧品の販売などをしている韓国系企業。近年は韓国の茶所、済州島で緑茶の栽培をして、さまざまなブレンドティーを販売しているそうです。済州島が緑茶の産地だったことを、私はこのお茶を通して初めて知りました。
お茶の味はとてもまろやか。緑茶特有の渋味がなく、甘みがあります。夜に飲んでもいいのですが、私は休日の朝にいただきたいなと思いました。さわやかな花の香りが寝起きの体を覚醒してくれますし、オレンジ色の花びらは心を浮き立たせてくれます。こんなお茶で1日がスタートしたら、眠りにつくまで楽しい気分で過ごせそう。
韓国のお茶と言えばトウモロコシのヒゲ茶が有名です。利尿作用や降圧作用があり、体にとても良いといわれています。でも伝統的なトウモロコシのヒゲ茶のほかにも、韓国ではいろいろなお茶が販売されていたんですね。友人の話では素敵なカフェも増えているとか。私も韓国には何度か行ったことがありますが、カフェには入ったことがありませんでした。このお茶を飲みながら、次回韓国に行くときはカフェ巡りをしてみたいなと思いました。